Mobile Fidelity社は現在主流のフラットマスタリング方式の先駆者でございます。アナログ感を意識したもので非常に良心的な音質となっております。
後者は日本独自リマスターで日本特有の高音中心で幾分杓子定規的ではございますが非常に良心的な音質となっております。
但し、幾分パンチの有る音質ではございますが..................................
そもそもアナログ盤にせよ、CDにせよ、ハイレゾにせよ、SACDにせよ、マスターテープの再現が一番重要でございます。
「一番マスターテープの再現が成されていたのはアナログ盤ではなかろうか?」との指摘がオーディオファンからあがり、
嘗ての名マスタリング・エンジニア故George Marino等が手掛けた過去のアナログ盤が高値で取引される
ここ昨今でございます。
但し、こちらにはスクラッチノイズはございませんが...........................................................
内容は言わずもがな。
ラインナップは全盛期の名手揃い。
Daryl Hall(Vo、G、Key、)、John Oates(Vo、G、Key、Drum Programming)、Charlie Dechant(Sax)、G.E.Smith
(G)、
故Tom”T-Bone” Wolk(B)、Mickey Curry(Ds、Per、当時はBryan Adamsと掛け持ち)となります。
また、裏方ゲストとしてLarry Fast(Synth Programming、当時Peter Gabriel Band、Synergy)が参加致しております。
HR/HM系としても知られる
メロディ重視のNeil Kermon
を前作に引き続き
共同プロデュースに起用。
(Judas Priest、後のQueensryche、Dokken等。
他にプログレ系のBrandX、Kansas、Streets、後にかのDream TheaterのKey奏者絡みのScott Mcgill等)
但し、ミキシングには八十年代に一世を風靡したかの”Gate Reverve”で御馴染みHugh Hadgamを起用がミソ
、
でございます.
(
Peter Gabriel、XTC、The Police等手掛ける。
Larry Fast絡みでしょうか?)
この”Gate Reverve”を含めた録音制作の音質がMobile Fidelity社の音源選択に絡んだ感がございます。
前作”Private Eyes”制作後(制作参加した)Mickey Curry、
Bass兼ライヴ・コーラス要員としてTom”T-Bone Wolk”をバックバンドに加入させたDaryl Hall & John Oates。
(内容は結構通好みの音楽性であったものの)アルバムはシングルリリース共に大成功し、ツアーも大盛況。
新生バックバンドの演奏・アンサンブルの充実に手応えを感じ、ツアー中にライヴ録音を敢行。
(以前のライヴ盤はレコード会社が勝手に制作した不満の残るものであった事もあり満を持して)次作はライヴ盤制作と決め、
そのツアー含めインターヴァルを置いて新曲を練る事と決めた感がございます。
但し、レコード会社は更なる新作を強く要求。
渋々ライヴ録音をお蔵入りさせ(後々に”Greatest Hits Live”として制作)、新曲に取りかかった模様でございます。
何せ前作が大ヒット、相当なプレッシャーが掛かるものでございます。
結構通好みで幅広さのある音楽性散漫という指摘があった前作の反省や制作期間の問題(何せリリースは前作の約一年後!)から
音楽性を絞った感がございます。
前作リリースの1981年から取り掛かるも難航した模様。
ヒット後それ程期間が過ぎていない
かのMike Oldfieldの
曲”Family Man”
(Daryl Hallの選択と思われますが........)を起用する事からも
納得出来る楽曲がアルバム一枚分も揃わなかった模様で、
相当難産な制作だった感がございます。
そもそもDaryl Hall & John Oatesはソウルミュージックとロック音楽の融合を理想とした音楽性でございますが、
音楽性を絞った事もあり彼らの趣味性は前作より控えめ。
ミキシングにHugh Padgamを起用した事からも、ここではロック、テクノ/ニューウェイヴ色を強めた感がございます。
但し、その音楽性を実現する上で................................
嘗てのプロデューサーでマルチミュージシャンたる”Todd Rundgren”を音楽性のモチーフにした感がございます。
(Daryl Hallにヴォーカルスタイルや音楽性を相当仕込んだ感.........................)
前作に比べ聴き易さや一貫性が強調された感がございます。
但し、趣味性は控えめとは言えど嘗てグルジェフ神秘主義の自己啓発セミナーで意気投合したかのRobert Fripp(King Crimson
)の
音楽的影響が聴かれる事がミソ。
Robert Frippの”Frippertronics”的なシンセが聴かれる事が興味深いものでございます。
またここでは前作ツアーで充実した演奏を聴かせ手応えを感じた新生バックバンドと共に制作。
ライヴ録音がお蔵入りした悔しさもあるのか?バンドに拘った感のあるものとなっております。
前作で好評を得たG.E.Smithの巧みな演奏
だけでなく、故Tom”T-Bone
”
Wolk/Mickey Curryのリズム隊のタイトさ、巧みさにも注目でございます。
Charlie Dechantのサックス演奏は言わずもがな........................
困難ともプレッシャーとも言えど、何せ全盛期のDaryl Hall & John Oates。
音楽の創造性は非常に冴えたもので非常に充実したものでございます。
困難な制作ではあったものの、リリース後は大好評。シングルの大ヒットも加わりアルバムは再び大ヒットとなります。
但し、休息と音楽性の充実や新たな模索を図りたい当人達は(今作の大成功を盾に)次作は新曲を含むベスト盤をリリースと決め、
前作後に出来なかった
インターヴァルを置く事となります。
そして運命の”Big Ban Boom”................................................................
後にかのStevie Wonderが引用した(笑)とも言われる某大ヒット曲が含まれております.....................................................
現在では入手が非常に困難。この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。