デビューから10年余りを経た高倉健が主演し、その名を確固たるものにした「網走番外地」。網走刑務所を脱獄もしくは出所した、高倉健演じる主人公=橘真一が、数々のドラマに巻き込まれながらアクションで乗り切ってゆく人気シリーズ。前科者だが正義感が強く情熱的な主人公のキャラクターを時にユーモラスに、時に野性味溢れるアクションとともに魅せる若き日の高倉健の姿は、公開当時圧倒的な人気を誇り、次々と続編が製作され大ヒットシリーズとなった。BOX Iには、シリーズ1作目から5作目を収録。
<収録作品>
「網走番外地」(1965年4月公開)
「続・網走番外地」(1965年7月公開)
「網走番外地 望郷篇」(1965年10月公開)
「網走番外地 北海篇」(1965年12月公開)
「網走番外地 荒野の対決」(1966年4月公開)
「網走番外地」
【解説】
酷寒の地、北海道・網走刑務所で、一つの手錠で結ばれた二人の囚人。貧農の家を飛び出し、やくざの世界に足を踏み入れて傷害事件で服役中の任侠やくざ・橘真一と、強盗、強姦、殺人未遂、前科五犯のしたたか者・権田権三である。
雑居房でも二人はことある事に反発しあうが、
そんな折、橘は権田らの脱獄計画に巻き込まれる。追っ手の銃弾が炸裂する中、手錠という腐れ縁で繋がった橘と権田。二人は、果てしなく続く大雪原を突き進んでゆく…。
雄大な北海道の大自然を背景に、アクション作品に定評のある石井輝男監督が、好漢・高倉健を主演にむかえ長年温めてきた題材を遂にスクリーンに叩きつけた傑作である。
渋みのある演技陣が男たちのドラマを繰り広げ、スケールの大きなサスペンスドラマを盛り立てるなか、高倉健が歌う哀愁に満ちた主題歌が切なく響く。
【キャスト】
高倉健、丹波哲郎、南原宏治、嵐寛寿郎、待田京介、田中邦衛、安部徹
【スタッフ】
企画:大賀義文
監督:石井輝男
脚本:石井輝男
原作:伊藤一
撮影:山沢義一
音楽:八木正生
「続・網走番外地」
【解説】
函館でダイヤの盗難事件が起きたその頃、刑期を終え網走を出た橘真一は、仲間の大槻と函館にやってきた。
青函連絡船発着所で令嬢風のスリと知り合い、三人旅としゃれ込むが、船内で盗難事件が起きて船員の一斉検査を受けるはめになった。
同乗したストリップ一座の女たちや修道尼らも検査を受け、修道尼のトランクからマリモが散乱する一幕もあったが、盗難品は発見されなかった。ところが、その修道尼が函館で強奪されたダイヤの運び屋で、マリモにダイヤを隠していたことが分かる。
そのマリモを巡り、土地のヤクザ、一匹狼の拳銃使い、前作にも登場した八人殺しの鬼寅らが入り乱れての争奪戦が繰り広げられる。
1965年4月に公開された「網走番外地」の大ヒットを受けて、同年7月に公開された続編。高倉健・石井輝男監督の名コンビがお馴染みのヒット曲に載せて贈る痛快アクション・シリーズ第2弾。
【キャスト】
高倉健、瑳峨三智子、アイ・ジョージ、嵐寛寿郎、中谷一郎、田中邦衛、三原葉子、由利徹、大坂志郎、安部徹
【スタッフ】
企画:植木照男
監督:石井輝男
脚本:石井輝男
原作:伊藤一
撮影:山沢義一
音楽:八木正生
「網走番外地 望郷篇」
【解説】
やくざ稼業から手を引き、原爆で打ちのめされた長崎港の再建に着手して規模を拡大した旭統一率いる旭組。それに目をつけた安井は、縄張りをもぎとろうと悪行の限りを尽くす。
そのあくどさに我慢出来なくなった旭組の橘真一は、統一に内緒で殴り込み、安井に重傷を負わせて刑務所送りになる。まだ17、8歳のガキだった。
それから数年後、刑期を終え、すっかり立ち直った長崎港の桟橋に降り立った橘真一だが、相も変わらず横暴を極める安井組に、再度の網走づとめを覚悟して、単身殴り込みをかける!
網走から長崎に舞台を移し、故郷に戻った橘真一の過ぎ去った恋の想いを織り込みながら、波止場を舞台にした豪快なアクションが繰り広げられる。南国を駆ける高倉健の姿が話題をさらった傑作である。
【キャスト】
高倉健、嵐寛寿郎、桜町弘子、杉浦直樹、田中邦衛、待田京介、中谷一郎、砂塚秀夫、由利徹、桜町弘子、東野英治郎、安部徹
【スタッフ】
企画:植木照男
監督:石井輝男
脚本:石井輝男
原作:伊藤一
撮影:稲田喜一
音楽:八木正生
「網走番外地 北海篇」
【解説】
網走刑務所を仮出獄となった橘真一は、刑務所仲間の保釈金を調達するため、オンボロトラックで雪に埋もれた峠を越えるという危険を買って出た。車中には運送店の娘に、この仕事を依頼してきた人相の悪い二人組。そして道中には、脱獄囚、骨折した娘を病院に運んでくれと頼む母親、心中に生き残った令嬢、刑務所でその名を謳われた老侠徒らが……。やがて物語は、山頂に用意されていたヘリコプターを挟んだ銃撃戦のクライマックスへと向かう……。
様々に織りなされる人間模様とトラック、ヘリコプターを駆使した派手なアクション、その雄大なスケールでシリーズ最高の呼び声も高い痛快巨編。
【キャスト】
高倉健、千葉真一、田中邦衛、杉浦直樹、嵐寛寿郎、大原麗子、山本麟一、藤本孝、砂塚秀夫、由利徹、安部徹、小沢栄太郎
【スタッフ】
企画:植木照男
監督:石井輝男
脚本:石井輝男
原案:伊藤一
撮影:稲田喜一
音楽:八木正生
「網走番外地 荒野の対決」
【解説】
一癖も二癖もある強者たちが収容されている網走刑務所。
橘真一もその囚人の一人だが、仲間が息を引き取れば皆で通夜をするといった具合に、所内は意外にも和気藹々といった雰囲気だ。
そんなある日、橘たちが出所した。
行くあてのない彼らはブラリと道南射撃大会に顔を出すが、おっちょこちょいの樫山の口出しから橘が決勝戦に出場することに。銃の扱いも知らない橘だったが、何故か名射手・鮫島を負かして優勝、商品の仔馬を手に入れる。
だがこの仔馬が悪評高い権田牧場の一味に騙し取られ、それ以外にも彼らの無法の限りの悪行が明るみに出てきた。怒りを爆発させた橘は、出所した八人殺しの鬼寅ら網走仲間たちとともに、権田を追いつめていく。
雄大な北海道の原野を舞台に、高倉健が颯爽と裸馬またがり縦横に駆け巡る! 豪華演技陣が脇を固めて、人間と馬と自然がアクションと詩情溢れるドラマを展開する痛快篇!
【キャスト】
高倉健、田中邦衛、由利徹、杉浦直樹、待田京介、大原麗子、三原葉子、河津清三郎、山本麟一、田崎潤、嵐寛寿郎、谷隼人
【スタッフ】
企画:植木照男
監督:石井輝男
脚本:石井輝男
原案:伊藤一
撮影:稲田喜一
音楽:八木正生
【スペック】
●封入特典
◆ブックレット(16p)
●映像特典
◆本編ディスク・各映像特典:予告編
BSTD03811/COLOR(一部B/W)/本編447分/1層5枚組/リニアPCM(モノラル)/16:9(シネスコ)【1080p Hi-Def】
税込み価格:¥25,850